サプリメントの賞味期限②(根拠)

サプリメントの賞味期限②(根拠)

賞味期限は大きく3つの理由・根拠により設定されます。

(1)販売者の在庫上の問題
→短期間では在庫リスクが発生するためです。
利用者とのトラブルを避けるためにも、手元に届いた状態で半年は確保したいところです。

(2)サプリメントの性質状の問題
あくまで食品です。
どのような剤型でも経時的に「固まる・くっつく」「味、色、においがかわる」などが発生します。

(3)経験則的(慣例的)
ほとんどの商品が経験則から2年で設定しています。

賞味期限のボトルネックは性状・外観です。
サプリメントの剤型や使用素材(成分)により、経時的に変色・固結するため、
そのようにならないであろう期間を賞味期限として設定するケースが多いです。
その目安となるのが2年、昔からこの2年でほぼ問題ないことから、慣例的に2年で設定することがほとんどです。

ちなみに安全性については、
製造時の段階で微生物試(験一般生菌数・大腸菌)をクリアしているものであれば、
経時的に微生物が増殖することはほぼなく、
未開封の状態であれば安全性(体調に影響)面については問題ないと判断します。

また一部の商品は厳密に試験を実施して賞味期限を設定しています。
試験方法としては大きく2つあり、長期安定性試験(常温試験)と加速試験(高温多湿試験)があります。

常温試験はその名の通り、25℃程度の条件下において試験を実施、経時的にサプリメントの劣化(性状外観・微生物など)がないかをテストします。
正確な賞味期限を設定できる一方で、2年設定を想定した場合、テストに2年かかるというデメリットがあります。

そこで実施されるのが加速試験です。
常温より過酷条件下で試験を行うことで、試験期間を短縮することが可能です。
例えば40℃75%Rhの過酷条件下を6倍速で劣化するとした場合、
4ヶ月の試験で2年後の状態を作り出すことが可能です。

賞味期限の設定方法としては、
(1)経験則(慣例的)
(2)長期安定性試験(常温試験)
(3)加速試験(高温多湿試験)
があります。